絶対にミスをしない人の脳の習慣 樺沢紫苑〜日本人よ正しい働き方とはこういうものだ!〜〔書評〕

書評

どんな本?

精神科医でベストセラー作家の著者による「絶対にミスをしない」をテーマに「脳のコンディショニング」について書かれた本です。
既存の書籍では、対症療法的な解決法が書かれたものしかなかったが、本書は、「根治的な改善」をメインに書かれている、日本で初めてのタイプの「ミス」解消本である。

一言感想

さすが、樺沢先生!とにかく分かりやすい!分かりやすいから「やる気」が湧く!やる気が湧くから「再現性」が生まれる!「最近、ミスが増えている」と悩むビジネスマンには、絶対に読んでほしい1冊。

重要なポイント

ミスの4大原因は以下のとおりであり、どれも解決できる。
・集中力の低下・ワーキングメモリの低下・脳疲労・脳の老化
病気に対する考え方は以下の4段階である。悪い状態から順番に並べた。
「病気」「未病」「健康」「絶好調」
1度「病気」の状態になると治すのにかなりの時間を要してしまうので、「未病」の状態になったときに、いち早く気づくことで「健康」の状態へと戻すことが重要。
人のワーキングメモリは「3」前後
ワーキングメモリとは、人の頭の中にある「作業スペース」です。そこには、トレイが3つしかなく、それぞれには1つの案件しか入れることはできません。そこに5つも6つもこなそうと詰め込みすぎると情報過多となり、「ど忘れ」や「頭が真っ白になる」原因となる。

活用したいスリーポイント

  1. タイムマネジメント情報収集術
  2. 30点目標仕事術
  3. 「紙」確認思考

タイムマネジメント情報収集術

ここでは、現代を生きる人にとって「ショッキングな事実」が書かれてあります。それは以下のとおり。
・スマホで調べた情報は記憶に残らない・スマホは「物忘れ」「ど忘れ」につながる・スマホの使いすぎは頭が悪くなる
以上の事柄を、わたしは分かっている「つもり」でいました…
ですが、ある課題がありました。
「ここ1週間でスマホで調べたことを書き出してください」
わたしは、書き出そうと努力はしましたが1つも思い浮かびません。はっきり言って「とてもショックでした…」いくらかは、スマホを有用に使えている気でいましたが、そうではなく「ミスの4大原因」すべてに悪影響を及ぼしていただけだったなんて。
しかし、スマホは1日あたり1時間以内と時間を決めて、うまく活用すれば「時間短縮」や「仕事の効率化」に役立つということなので、しっかりと時間を守って実践していきたい。

30点目標仕事術

パーキンソンの法則というものをご存知でしょうか?それは…
「仕事の量は、完成のために与えられた時間を、すべて満たすまで膨張する」
というイギリスの歴史・政治学者の言葉です。
「100点を目指して仕事していたのに『いい仕事』ができなかった」と満足いく前に時間切れになってしまった。という経験をされた方は多いのではないだろうか。
それよりは、30点を目指して「とりあえず」仕上げる。それからチェックを行い是正していくことで「60点」「70点」と作り込んでいく方が結果として良い仕事ができるという仕事術です。
わたしにとっては実践しようと思っていながら、できていなかった仕事術の1つです。今後は「とりあえず」やりきることを意識していき、「PDCA」のサイクルをより多く回せるようにしていきます。

「紙」確認思考

マジシャンは職業柄「荷物」が多い人種です。どのマジシャンを見ても「道具」にあふれた「カバン」に手を突っ込み「アレはどこ」「コレがない」とミスを連発しています。そうならないためには、この方法しかないでしょう!
「『5』を越えたら、チェックリスト化」
荷物が5個を越えると「ワーキングメモリ」の許容範囲を越えてしまいますから、チェックリスト化し印刷した「紙」を目立つ位置に貼っておく。そうすると、仕事の度に1つずつ落ち着いて確認できますから「忘れ物」をするような「ミス」はなくなるでしょう。

田島のつぶやき

わたしは樺沢先生が好きなので、今回の新刊「絶対にミスをしない人の脳の習慣」良いポイントをいくつか挙げさせてください(笑)

  • ・とにかく分かりやすい!
  • ・目次が多くて、勉強しやすい!
  • ・一貫性がある!
  • ・白地に青のデザインは集中しやすい!
  • ・表紙を外しても、かっこいい!

なにより、精神医学・心理学をこんなに「わかりやすく」かつ「ビジネス」に応用して書ける作家さんは他にいないでしょう!そして目次の量は、他のどの作家さんよりも多いです。それには3つの利点があります。全体像がつかみやすい、自分が知りたい場所の目星をつけやすい、さらに復習しやすいということです。

一貫性というのは、作家として何を伝えたいのか?という根底にあるものがブレたりしないのです。それは日本のうつ病の罹患率、自殺率を減らすという「ミッション」が明確にあるからです。だから、樺沢先生の本はどれを読んでも理解しやすいのです。
デザインに関しては、どこまで樺沢先生の意向かわかりませんが、表紙を外してもかっこいいのです!もちろん、表紙のデザインも思わず手に取ってしまいそうなほど、かわいいデザインですが、本を読むときに、表紙を外す「読書家」からすると、モチベーションがあがる要素ではないでしょうか?

その他

「ワーキングメモリの鍛え方」、「メモ書き術」や「To Doリスト」の活用方法についてもかなり詳しく書かれてあります。「マルチタスク」はマリファナを吸っているのと同じ状態という衝撃の事実や、「リラックスのゴールデンタイム」や「ミスをしない人の習慣」をわかりやすく表にまとめてあったりとコンテンツは盛り沢山です。

最後に

ミスに悩む前に、この本を手に取ってください!あなたを大きく変える1冊になるはずです!というわけで、間違いなくオススメの1冊です!!購入はコチラ