人間の心理は、その人の仕草からだけでも多くのことが読み取れます。この仕草をボディランゲージといいます。そうした非言語的な情報を読み解くことで、他人の心理を知り、コミュニケーションの達人になることは可能だと思います。ここで、先日の私の体験から「意見はしっかり持っているが、他人の意見も素直に聞くことができる人」を見抜く方法を紹介していきます。
私には大好きな友人が2人います。その友人2人と話していた時のことです。一人の友人が恋人に対して悩みを相談し始めました。それに対して、もう一人の友人がアドバイスを始めたのです。相談を始めたのは女性で、アドバイスをするのは男性です。よくある例のごとく、男性はハッキリとした意見を持って解決策を話します。ここまでは、ごくごく普通でありきたりな光景ですよね。私は、彼女が悩みを聞いてほしいだけで「特に解決したいわけではないだろう」と分かっていたので、二人の話を聞く側に回りました。しかし、彼はそういったことも分かった上でアドバイスをするタイプの人間で、そうした時の相手のリアクションを楽しむクセがあることも私は知っていました。そこで、私は彼女がどういうリアクションを取るのか、また話がどのように発展するのか見守っていました。
そうすると、彼女のボディランゲージに変化が表れたのです。
それまでの彼女のボディランゲージは、私とのミラーリングが起こっていて、腕組みをして、さらに足も組んでいました。ミラーリングとは相対している人とボディランゲージが同じになることです。これは親しければ親しいほど似てきます。さて、ここで重要なことは、腕組みをした状態というのは「防御の姿勢」であるということです。また、自分の思考を邪魔されたくないときや、他人に会話を邪魔されたくないときに出たりします。つまり、ここで彼女には自分の意見があって、それは曲げたりしないぞという姿勢が表れていると読み取れます。しかし、彼がアドバイスを続けるなかで、彼女のボディランゲージに変化が起きました。どういう仕草をしたかというと、手を頭に持っていったのです。ちょうど頭をかくような仕草です。実は、この仕草は「恥じらいの心理」を表す仕草で、恥じらいを感じたときに人間は頭や首に手を持っていく習性があります。会話の内容はお伝えできないですが、その内容と変化から考えられるに、彼女は今まで自分の意見をしっかりと持って、友人からのアドバイスを聞いていました。しかし、あるアドバイスに対しては「あ、それはできていなかったな」というような恥じらいの仕草を見せて、素直に彼のアドバイスを聞き入れたことが分かりました。
そこで、私は素直ないい友人を持ったなと思い、なんだか嬉しくなり笑ってしまいました。そうすると、彼女が「なんで笑ってんの?」と聞いたので、そのことを話して確認をすると、やはりその通りだったと分かりました。
このように、手を見るだけで「素直に友人の意見を聞ける人」が分かったりします。また、手の動きには様々な心理状態が表れます。例えば、手を組み合わせて、親指でもう片方の手を撫でる動作などは「自分を慰めたい心理状態」だと分かりますし、指でトントンと片方の手を叩いていたり机を叩いていれば「退屈」なのだと分かります。また男性の場合だと、手を下腹部あたりで組んでいると「力を誇示したい状況」なのだということが分かったりします。手を見るだけで、あらゆる情報が読み取れて、さらに、その他の相手の言動まで意識して観察していれば、かなり性格に相手の心理が読み取れることが分かるでしょう。心理を読み解き、コミュニケーションの達人になるテクニックをnoteでは解説していっておりますので、興味がある方は是非お買い求めください。
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ちなみに…
この記事を書き終えて、場所を移動しているときにスーツ姿の男性会社員4人をみかけました。遠目にボディランゲージを確認すると、3人が1人のほうを向いて責めるような姿勢でした。3人から見られている1人は何度も頭に手をやっているのが見えました。近づいて聞き耳を立ててみると、本当に1人が3人から契約上のミスで責められていると分かりました(笑)こうして私は「やっぱりボディランゲージは嘘をつかないなあ」としみじみ実感するのでした。