はじめに
観察力とは、すべてを見抜くことではなく、ただ一点を見抜くことである。
ミニマルなマジシャン田島
先日、お会いした大道芸人の「夢民」さんが、面白い話を教えてくれました。それは、お医者さんがレントゲン写真から「異常を見抜く訓練」のお話でした。
わたしが想像したのは・・・
「悪い状態はこういうもの」という症例をたくさん見て、たくさんの知識を詰め込んでおくことだと思っていました。しかし、実際には全くの「健康体」のレントゲン写真を「ひたすらに」見続けるということをするそうです。
正しさを知ることで「気づき」が生まれる
そんなことを教わった気がしました。
なぜ、こんなことを話したのか?と言いますと、「ふと」思い返してみると、わたしが人を観察するときも同じことをしているな。と思ったからです。
ベースラインを知る
「人を観察する」というのは変化を見つけることだと思っています。
その変化を見抜くためには、先ほどの例からしても明らかで「ふつう」「いつも通り」「当たり前」というものを知っている必要があるのですね。
だから、わたしがまず人を観察するときは普段の「表情」「仕草」「言葉遣い」を知るようにしています。
例えば・・・
対女性には
- 「いつもどんな靴を履いているか?」
- 「服装はどういう系統か?」
- 「お化粧は濃い、薄い?」
- 「どんな表情が多い?」
- 「口癖はなんだろう?」
- 「セルフタッチはどこが多い?」
- 「話している時の目線はどこにある?」
という具合。1点1点集中して観察するのです。一気に全部見るのではなく、それぞれ個別に見ていきます。そして、相手の心情を推し量りたいときも同様に、そのどれか1箇所を見て「変化」を見つけ、そこから「分析」し「仮設」を立てて「質問」を投げかけてみるんですね。
髪色は、いつも観察していればすぐにわかりますので
→「あれ?髪の毛染めた?」
染めてなければ「光の加減かな?」とごまかします(笑)
いつもより笑顔が多いときは
→「最近いいことあったでしょ?」
そうでなければ「今日はいつもより楽しそう」と言って、より明るくなってもらいましょう。
いま目線的に、記憶をたどったなあ。とわかったら
→「なに考えてたの?」
なにも考えてないよ。と言われたら、その時の表情を観察します。「笑顔」なのか「恥らい」なのか「悲しみ」なのかで、また質問の種類を変えていきます。
このように、観察力を磨くことは適切なフィードバックも必要で、「分析」「仮説」「検証」をぐるぐる回すことも重要な要素の1つですね。
「気づく」は喜ばれる
観察力を磨くと、どんな良いことがあるのか。と言いますと…
好きになってもらえます。
相手の変化に気づくというのは「いつも気にかけていますよ」「あなたが大切ですよ」「好きなんですよ」というアピールです。
心理学的に言えば、この「好意」に関しては、返報性が働くので「好意」を返してくれるようになるんですね。
そうすると、分かりやすいのが「距離感」です。
職場で僕が女性スタッフと話すとき、相手は心を許しているので極端にパーソナルスペースがせまく、横に並べば肩と肩がぶつかる距離で話をしてくれます。
また「人に話さないこと」を話してくれるようになります。
「これ、まだ誰にも話したことないんですけど…」
と言って、悩みを打ち明けてくれます。そうすると「秘密を共有できる」ので、より一層仲良くなれるのですね。
さらには、こんなパターンもあります。
「田島さんには、もう気づかれてそうで怖い…」
「なんでも見抜かれてそうで…」
と話していないことがあると、不安になって「打ち明けずにはいられない」ようです(笑)
つまり、相手に「気づく」というのは・・・
好意を伝えることであり
存在を認めるということ。
人の社会的欲求、尊厳欲求を満たせれば、お互いに「幸せ」ですよね。
まとめ
- 観察力を鍛えるには「ふつう」を知ることが大切
- 変化に気づいたら「仮説」を立てて「質問」により「検証」する
- 田島は、女性ばかり観察している
単に、観察と言ってもいろいろな要素があり、考えをまとめきれていない事に気づきました。これから、よりわかりやすく簡素化し、誰でも即日使えるノウハウに変えていけるように努力しようと思いました。