中学生の頃でした。初めて「マジック」というものをネット検索しました。しかし、私が望んでいた「タネ」がわかるような記事は出てきませんでした。のちのち、それがマジック界のルールであると知るのですが、中学生の私にとっては歯がゆい体験でした。
それがよかったのか、「ネット検索のスキル」がスゴく向上したのは、この頃だと思います。当時は、単純に「マジック タネ明かし」などと調べても、ほとんどヒットするものはなく、どんどんキーワードをずらしながら検索をしたものです。
「マジック」を「手品」に変えてみたり、「タネ明かし」を「やり方」に変えてみたり、そうしているうちに「マジックの基本」について触れられている記事に出会いました。そうして、「タネ明かし」がご法度であることを知り、なおのこと魅力を感じました。
さらに、検索していくと「マジックショップ」があることを知ります。
そこからは水を得た魚のようでした。自分が知りたかった、いや、知りもしなかったマジックに出会い、それらがお金を払えば学べることを知ったのです。そうして、マジックの教材を買い、マジック漬けの青春時代が始まりました。
普通の人が、10時間の受験勉強をするところ、私は10時間以上トランプを触り続けていました。マジック界に東大があったのなら、入学できたのではないでしょうか(笑)
さて、そうした「ネット検索のスキル」は今でも役立っています。
検索しても求めている情報が出てこないときは、「キーワードが悪い」か「検索場所が悪い」とわかります。
さきほどのように、「マジック タネ明かし」ではヒットしなくても「マジック やり方」ならヒットする可能性があります。これを「キーワードずらし」と呼んでいます。だいたいの場合、これだけで求めている情報に出会えます。
また検索する場所が悪いと、いくら検索してもヒットしません。「Google」で検索するだけではなく、「Google」でヒットしなければ「YouTube」、「YouTube」がダメなら「Instagram」という具合に、場所を変えて検索していくのです。
試行錯誤を続けると、意外なところで情報が見つかったりするのです。
私の場合は、主に「Google」検索ですが、サイエンス系なら「画像検索」します。科学的な機序を理解するには、図が一番ラクだからです。とくに今の仕事柄わからないことがでてくると「画像検索」をして、なんとなくイメージだけでも理解するようにしています。
さらに、深く知りたい情報などは「Kindle Unlimited」で検索をかけます。ここで書籍がヒットすれば儲けものです。ヒットしなければ「Amazon」で検索をして、探します。
またジャンルによっては、SNSのほうが検索しやすいものもあります。とくに、飲食店は「Instagram」が強いです。基本的に、「Google Map」で検索する私ですが、どうもしっくり来ないときや、料理の写真が出てこないときは「Instagram」で検索をします。
すると、気持ちがいいくらいに「美味しそうな料理の写真」や「お店の外観」まで見つけることができます。
また、デザインなどのお手本を探すときは「Pinterest」もいいでしょう。「チラシ」や「ペライチ」と検索をかけると、プロのデザインを見ることができて便利です。気に入ったデザインを保存しておけば、デザイナーさんに依頼するときも「このような雰囲気で」とお願いしやすいでしょう。
そして、とっておきの方法が「英語検索」です。
14年前、中学生だった頃。まだ日本では「YouTube」を知っている人は少ないくらいでした。ヒカキンさんが出始めたころで、ボイスパーカッションをやっている時代ですね。
その頃、マジックの動画を日本語で検索してもヒットしないので、私は「英語」で検索することにしたのです。すると、驚くことにたくさんの動画がヒットしたのです。そうして、目当てのマジシャンの演技を見ることができて、歓喜したのを覚えています。
それから、ずっと「専門的な知識」は「英語検索」が基本になりました。
中学生の私は、別に英語が得意なわけではありませんでした。しかし、とにかく英語の資料を穴が開くほど繰り返し観てマジックの勉強をしました。そのおかげか高校生の頃には、勉強をせずとも学校で一番の英語の成績になっていましたね(笑)
もちろん、その知識は今でも生きていて、動画編集の仕事を始めるときは、「日本語検索」しても「いい動画」がなかったので、「英語検索」をして「海外のプロ編集マン」をみつけました。
現代において、こうした検索の技術を身に着けているだけで、スキルを習得して仕事にすることができます。「ググるスキルが高かったので、プロマジシャンになれた」「ググるスキルがたかったので、好きな著者の動画編集ができている」そう言っても過言ではないでしょう。
なので、しっかりと「ググる」と向き合うのは大切なことだなと、今になってしみじみと思うのです。