インプット大全 樺沢紫苑 [書評]〜樺沢ファン歴5年のわたしが語る〜

書評

はじめに

わたしの人生を変えた本があります。それは「読んだら忘れない読書術(著:樺沢紫苑)」という本です。高卒のわたしは社会に出たときから「学び」に飢えていました。そのころ貪るように本を読みました。自己啓発やビジネス、心理学などの専門書。たくさん読みました。

しかし、なにも身につかなかったのです。

そんなときに出会ったのが「読んだら忘れない読書術」でした。その出会いをきっかけに「読書」が、単なる情報から、知識へと変わり、知恵となり、自分を成長させてくれました。いまでは、読んだ本の内容をすぐに説明できますし、必要なあいだは忘れずに使いこなせるようになりました。忘れたとしても、本の目次を見れば議論できるほどになりました。

そんな「読んだら忘れない読書術」は「知的生産の本」でもあり「時間術の本」でもあり、意外かもしれませんが「健康法の本」でした。

そんな本との出会いから、もう5年が経とうとするなか出版されたのが『インプット大全』です。

今年『インプット大全』が出版されて一番はじめに感じたのは…

「あれ?読んだら忘れない読書術と一緒じゃないの?」

でした。しかし、その予想は外れました。『読んだら忘れない読書術』では「読書」について。つまり「読む」にフォーカスされたインプット法が解説されました。そこに『インプット大全』では、「聞く」「見る」がさらに加わって、網羅的に「情報との向き合い方」が解説された内容となっており、『読んだら忘れない読書術』を凌駕する重厚な1冊に仕上がっていました。

概要

これから読む人に向けて、少しだけ本の流れに触れます。40万部越えの大ヒットとなった前作『アウトプット大全』と構成は同様で、はじめに「基本的な考え方(情報と向き合うルール)」が簡単に解説されて、そのあとは見開きの2ページで1ノウハウ解説されていきます。

今回も図解が多く、とてもシンプルでいてわかりやすい。しかし、軽くない深くおもしろい内容です。

さて、そんなおもしろい内容。即実践しなければ損ですよね。わたしが実践したものについて3つほど感想を述べます。

実践した3つのノウハウ

P.166 [50 ストックする]

ここでは、ネットの情報をPDF化してストックしておくと「自分のネタ帳」になって良い。とあり、即実践してみました。

これが最高です。わたしはiPhoneユーザーなのですが、「自分にとって必要な記事」をすぐに「ブック」にPDFして保存するようにしました。そうしたら、いままでブラウザ上で読みづらかった記事がサクサク読めるようになって、時間効率が爆上がりしました。

さらに、PDF化するという「ひと工程」が「面倒さ」を生み、本当に必要な情報しか読まなくなるという副産物までついてきました。

P.154 [47 情報を宅急便化する]

この章でわたしが実践しているのは「Googleアラート」です。自分にとって、重要なキーワードを登録しておけば、メールでそのキーワードにヒットした記事を自動で届けてくれるサービスです。

これは自分の好きなものを運んできてくれる「最高のエンタメ」です。いまではGoogleアラートから届く記事に目を通して、読みたい記事を読むのが毎日の楽しみになりました。

実は、このGoogleアラート以前にも使っていたのですが、一度利用をやめていたサービスでした。しかし、今回利用を再開したのは次のノウハウが大きな要因でした。

P.248 [脳内情報図書館を構築する]

マンダラチャートに自分にとって必要な情報をまとめ、整理する。これだけで脳内の情報が整理されて、いつでも好きなときに取り出せる。さらに「取捨選択」までできる優れものです。

以前は、必要な情報の取捨選択が下手だったせいで「Googleアラート」を使っていても「おもしろいと感じる記事」を精査するのが大変でした。しかし、このノウハウのおかげで自分に届く情報は「ワクワクするもの」となり、深くマニアックに楽しめています。

正直わたしにとって、ほとんどのノウハウは日頃から実践する当たり前のものとなっています。しかし、その精度を高める必要があると『インプット大全』を読み、このノウハウから痛感させられました。

自己成長を続けるためには、「当たり前を見直し」より良くしていく意識が大切だと思いました。

以上が、わたしの実践したノウハウに対する感想です。これから実践するノウハウについてもすこしだけ触れたいと思います。

※わたしの「脳内情報図書館」
(これから学びたいことが多いと感じる)

今後の課題

【語学を学び、旅行をする】

これが当面のテーマとなりそうです。わたしの情報図書館を見てもわかるように語学は自分にとって「大きな課題」です。それを乗り越えられると大きな成長ができると感じています。そして、旅行をして視野を広めることで尖った自分の感覚を良い意味で丸めてくれると感じています。

その旅行を通して学びを欲張って、「美術」にも触れ抽象的なものに刺激を受ける経験もしてみたいと感じています。

それを成すためにはマネタイズも大きな課題となりそうですので、ひと回りもふた回りも成長できるのではないかなと思います。

おそらく、むこう10年の課題となるだろうと感じているので、日々目の前のことに、楽しんで取り組んで気長にやっていきます。

『インプット大全』も実践していくことで人生を大きく変える1冊になるだろうと思いますので、まだ読まれていない方は、ぜひ手にとって、このワクワクを共有しましょう!

追伸

インプット大全を読んだ方は、もれなく読書したくなると思いますので、やっぱり「読んだら忘れない読書術」がオススメです!あ、アウトプットもしたくなるか…よくできているなあ〜、この本(笑)