『Sleep,Sleep,Sleep』クリスティアン・ベネディクト/ミンナ・トゥーンベリエル/鈴木ファストアーベント理恵[訳]/サンマーク出版

書評

今回、手にとった本は「Sleep,Sleep,Sleep」という睡眠の最新科学が解説された本です。
ひと言で感想を言いますと、久々に楽しんで読書ができました!

わたし自身、もう何冊も睡眠に関する本を読んでいて
科学的な知見も、それなりに知っているつもりでした。

しかし、本書を手にとって読んでみると
脳内ホルモンの具体的な働きや睡眠に悪影響を与える食べ物など
詳しく解説されており、より理解を深めるのに役立つ内容ばかりで
知的興奮が止まりませんでした(笑)

例えば、昔から言われている「ホットミルクを寝る前に飲むとよい」
という迷信じみたものがありましたが
それが今では、牛乳に含まれるトリプトファンが
睡眠を促すメラトニンの生成を促すので入眠によい影響を与えると
科学的に証明されたようです。

しかし、乳糖不耐性の人は飲みすぎるとよくないようですので注意が必要です。
つまり、体質的に日本人は気をつけたほうがよいということですね。

食事に関して言えば、飽和脂肪酸を含む食べ物は消化が遅く
内臓を休めることができないのでよくないようです。

バターやチーズ、赤身肉などの食べ過ぎはよくないようですね。
どれも、わたしの好物です(笑)

食べ物以外の情報も、もちろん多く
その中でもわたしがオススメしたいのは

「翌日のTODOを寝る前に書く」ということです。

寝る前に書き出すと入眠潜時が短くなるというデータがあるようです。

私の場合、寝る前に書くと頭がスッキリしてよく眠れるうえに
起床後の身支度がスムーズになってTODOに取り掛かるまでの時間が短くなるので
いいことづくしなので、続けていこうと思います。

その他にも

・寝る前のブルーライトは避ける
・電子書籍での読書も睡眠に悪影響
・睡眠アプリが睡眠に悪影響を及ぼす人もいる

などなど、役立つ情報がいっぱいです。

今回はTODOに着目して読んだので
このような感想になりましたが

健康や日中のパフォーマンスに与える
睡眠のメリットがたくさん紹介されていますので
いままで睡眠に無関心だったという人にも、ぜひ読んでほしい一冊です!

「はじめに」の『毎晩無料で「とんでもない効果」が手に入る』の章で著者は

睡眠の最も優れている点は「無料」ということにつきる。時間さえ不要だ。
というのも余分にとった睡眠は翌日、高いパフォーマンスという形で100倍になって返ってくるからだ。

と述べています。

本編中のデータを拝借しますと重度の睡眠障害のある人は
睡眠に問題のない人と比べて107%も生産性を落とし
軽度の睡眠障害でも58%もパフォーマンスを落とすそうです。

仕事などの生産性に限らず、病気の予防という意味でも
最も欠かせないのが睡眠だと思いますのでコチラの1冊
ぜひ手にとって見てください!