『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』ニック・マジューリ/ダイヤモンド社[書評]

書評

これは最高だ!!!

お金について書かれた本。「節約」「管理」「心理」「投資」「副業・起業」さまざまあれど、これがベストなのは間違いないです。なぜなら、どのお金の本よりも誠実で、ニュートラルな視座で語られるからです。そして、なにより、私がこれまでに考えていたことが、根拠とともに記されていて、共感と納得の嵐でした。

・できるだけ節約する
・収入の1割を貯金する
・月収3ヶ月分を貯金する

など、お金の本には、まったく納得できない内容が多かったのです。節約には限界があるし、そもそも節約ができるレベルではない人もいます。収入の1割と言っても、それがなければ生活の危機レベルにある人だっている。月収3ヶ月分についても同様で、何が根拠なのかもよくわからない。

そんな疑問に、ズバッと切り込んでくれるのが本書です。根拠がしっかりとしていながら、シンプルでおもしろい。これまでお金に対して苦手意識を持っていた人ほど、納得できる内容だと思います。

「自分には節約はできないし、お金を増やすこともできない」と思って、現状維持を選んだ人には、ぜひとも手にとっていただきたい1冊です。

本書は「お金を増やしたいなら、とにかくもっと節約して貯金を増やすべきだ」なんてあなたを追い込むこともありません。なので、「月収20万でも生活費を切り詰めて、何千万円も貯めた主婦」といったような庶民に寄りそうフリをした「ツワモノ」の書いた本とは、ひと味もふた味も違います(笑)

ツワモノたちは、たいてい「強いネガティブな体験」や「強いコンプレックス」を持っています。だいたいが、父親が「酒・女・ギャンブル」で多額の借金を負って苦しい幼少期を過ごしたとかです。もしくは、大人になってから「男・整形・ブランド品」に使ってしまって、ニガい思いをしたとかです(笑)

もちろん、そういったターゲットの感情に寄りそう本も大切ですが、その内容によって「自己肯定感」を下げてしまって、現状維持を選んだ人も多いと思うのです。ですから、ニュートラルな視点で語られる本書が、オススメなのです。

わたし自身、お金に無頓着で、使い方はテキトーです。「稼ぎたい欲」よりも「面倒くさい」が勝つような人間です。ですが、ある程度の精神的自由と時間的自由を手に入れているので、次は経済的自由かなと思って、「お金とは何か?」「どのように稼げばいいのか?」「どのように使えばいいのか?」と学びを続けています。

そのなかで、本書はピカイチでした。もう少し読み込んで、実践していこうと思います。