会話の主導権を握っているのは「聞き手」
何かでそう読んで、共感したのを覚えています。なので、私は親しくない人とのコミュニケーションは「8〜9割」聞き手にまわります。そして「非言語コミュニケーション」をとくに大切にしています。
たとえば、表情を相手に合わせること。「共感」していることを暗に示せるので、自然と安心して話してもらうことができます。さらに、肝心なところや相手の一番聞いてほしそうなところでは、目を開いて前傾姿勢になると、どんどん相手は乗って話ができます。
アイコンタクトも大切で、ずっと目を見られると、緊張して話せなくなったり、こちらに意識が向いてしまって、気持ちよく話してもらえなくなることが多いです。なので、基本的には数秒に1回合わせるようにしています。
そして、相手が言葉に詰まったら、文脈から予測して、こちらが話を補填してあげる。そうすると、相手はよどみなく話せて、どんどん気持ちよくなります。気持ちよく話していると、感情が高ぶって言葉が見つからなくなったりする人もいるので、そこにアシストするかたちで話を聞いてあげると、スゴく嬉しそうに話してくれます。
先日読んだ、アンジャッシュ渡部建さんの新刊『超一流の会話力』では、「会話上手」は「聞き上手」のことだと語っていました。芸能界にいるあらゆる「コミュニケーションおばけ」たちのテクニックを学び、その中を生き抜いてきた渡部さんが言うのですから、間違いありませんね。
本書のなかで登場する「お笑い怪獣・明石家さんまさん」は「聞き上手」として出てきます。それはTVを見ていてもわかります。「ほいでほいで?」と笑顔で前傾姿勢になって、相手の話を引き出していますよね。
さらには、どんなふうに話しても、笑いに変えてくれるので、自分がウケたような感覚になりますし、安心して話すことができます。笑顔で話を聞いてくれて、大笑いしてくれる人は、一緒にいて本当に居心地がいいですね。
そのように、難しいテクニックを使った「話し方」ではなく、簡単に実践できる「聞き方」を解説した本が『超一流の会話力』です。とても共感する内容ばかりでしたし、文章量も少なく非常に理解しやすいので、読書初心者の人にもオススメの1冊でした。