「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる「繊細さん」の本/武田友紀

書評

どんな本?

Highly Sensitive Person(HSP)という
とても繊細でストレスを感じやすい人が
繊細な感性を大切にしたまま、ラクに生きる方法を書いた一冊。

HSPとは?

気づく能力が、ものすごく高い人であり
その情報を素通りできない人だと読み解けます。

生まれつき繊細な感性を持っており
5人に1人がHSPなのだそうです

同じストレスにさらされたとしても
HSPの人はノルエピネフリンやコルチゾールといった
ストレスホルモンが多く分泌されるという研究もあるのだとか

対処法は?

  • 「こんなにわがままでいいのかな?」という思うぐらい積極的に自分を優先する
  • ストレスの大きな場所や相手からは距離をおく
  • 五感別!刺激の予防方法
  • 五感別!回復を早めるケア方法
  • 人の頼る
  • 心の深さには個人差がある

などなど
多くのノウハウが解説されていました。

私ならこうする

ポジティブに着目する

本書には「いいこと」に気づき、深く味わおう。ということが書かれています。
要するに、ポジティブに着目してネガティブは手放そうということですね。

そのために私は精神科医樺沢紫苑先生が「人生うまくいく人の感情リセット術」で解説していた
「ポジティブ3行日記」を再開しようと思います
1つにつき1行で、3つのポジティブな出来事を1日の最後に振り返って日記をつける方法ですね。

ちょうど、先日読んだ「スタンフォード式人生デザイン講座」のワーク
「グッドタイム日誌」も似たような記録の仕方で少し難易度が高いものだったので
合わせてやっていこうと思っています。

課題を分離する

本書では、こういった書かれたはされていなかったと思いますが
アドラー心理学の「課題の分離」という要素を易しく解説されています。

今回この本を読んで、もう一度「嫌われる勇気」などの
アドラー心理学の本を読み返したくなりました。

今一度、自分の課題に集中して、他人の課題に手を出さないことを
意識して日々を送れるようになりたいなと思います。

まっすぐな友人をつくる

できなことは「できない」と言ってくれるから、遠慮せず頼める

と書かれています。
つまり、自分の気持ちに正直な友達やパートナーをつくることが
われわれHSPの人にとっては重要なのではないかと思いました。

そして、振り返ってみれば…

わたしの大好きな友人たちは
みんな素直で、いい意味で気を使わない連中ばかりでした。

気づいたことを○×で対処する

気づいたことと対処することを分けるとよい。と解説されていました。
なので、気づいたことを頭から放り出す意味でも
すべて書き出して、対処することだけを○で囲み
他は斜線を引いて消してしまうことで忘れ去ってしまおうと思います。

感想

わたしは、HSPです。
自分の特徴とどう付き合っていけば良いのか?
が知りたくて本書を手に取りました。

とくに、非言語情報を吸い上げる能力が異常に発達しており
人間関係で大いにHSPらしさを発揮させています。

というのも、メンタリストとして活動していた時期があり
ボディランゲージや表情学、心理学、催眠術
コールドリーディング、マジックといった手法を学んだことで
小さい頃からのHSPの素養に磨きがかかったからですね。

しかし、それが周囲との疎外感や理解されない寂しさに繋がって
最近では、悪いように作用することも多かったのです。

そんな、わたしに一番響いたのは箇所を引用します。

同じ深さで話せる人がいないというのは、自分の言葉をそのまま受け取ってもらえないということ。さみしいものです。言葉が伝わらなく孤独だと感じたら、自分と同じ深さを持った人を探しに出かけてほしいのです。

心の深さには個人差があるという章で、繊細さんは心が深い傾向があるので
繊細じゃない人と話す場合、話の受け取り方の深度が違うので
理解してもらえず孤独だと感じるということでした。

多くの場合で知識量と話の深度の食い違いで
自分のペースで会話ができずに
疎外感と理解されない寂しさを感じていたのですね。

しかし、この心の深さの話を読んで「なるほど」と腑に落ちました。

いちいち、そういった相手の知識量や会話の深度に気付いて
会話の質を評価するからしんどくなるのであって
それをやめれば問題ないと分かりました。

そして、本当にしたい会話は
本当に理解してくれる友人や深度の同じ人にのみすればいいと分かって
気持ちが本当にラクになりましたね。

どんな人にオススメ?

というわけで、もちろんHSPの人には読んでほしい1冊ですが
繊細な友達やパートナーがいて、もっと理解を深めたいという人にも
オススメの1冊でした。