映画『ディア・エヴァン・ハンセン』感想

日記

孤独への共感が、孤独を癒すなんて思わなかった。

映画『ディア・エヴァン・ハンセン』

私には最高の癒しになりました。心に不安を抱える人や、孤独を感じている人、寂しくて耐えられないほどツラい人は、ぜひ映画館まで足を運んでみてください。自分は1人じゃないと気づけます。

ストーリー構成も、本当に秀逸です。マンガ『バクマン』で「日常をおもしろく描けたら、最強」という旨のセリフがあります。日本を代表するアニメ『サザエさん』がいい例だと思います。つまり、『ディア・エヴァン・ハンセン』は、うつ病患者のリアルな日常を、最高の作品として描き出しています。

また、最後までオチに気づかせない心理トリックも秀逸です。

マジシャンがよく使うミスリードを用いているので、私も騙されました。大筋となる目立つ嘘が、本当に隠したい嘘を隠す。しかし、それは、何度も繰り返し、伏線として登場させる。これは至難の業ですが、見事に隠されています。冷静に考えれば、それが嘘だと分かるはずなのに、最後まで気づかないのです。完全に騙されました。

秀逸なマジシャンほど、ミスリードに気づかれず、最高の体験をお客様に届けます。そんなエッセンスも盛り込まれた作品です。

また、登場人物それぞれが抱える「心の問題」も多種多様です。なので、観る側も共感できるところが、必ずどこか出てくるはずです。そういった意味でも、涙なくして観れない作品と言えるでしょう。私は、ずっと泣いていました。

もちろん、ミュージカル映画ですから、音楽はピカイチでした。歌詞がいいのです。「音」としても「意味」としても、秀逸な歌詞で、本当に素晴らしい。

この感想は、映画鑑賞、直後に書いているので、まだ興奮していて文章に熱が入ります。とはいえ、映画を観れば「今日は少しだけ近くに感じる」はずです。自分も、友達も家族も、他のみんなも。そうして、孤独を癒やしてください。

すごくオススメの作品です。今年観たなかで、一番の作品でした。