『バカとつき合うな』(著:堀江貴文・西野亮廣/徳間書店)書評

書評

はじめに

あなたは「アポなし」で、電話をかけるタイプですか?
もし、そうだとしたら、見直す必要があるかもしれません。

堀江貴文さんと西野亮廣さん共著の『バカとつき合うな』を読んで、激しく共感したことがあります。

電話は相手の時間を強制的に奪う

それは「人の時間を無自覚に奪うバカ」という章に書かれている「電話をかけてくるバカ」についてです。

せっかく「集中して」作業していたのに、電話をかけてこられたことで集中がきれて、そのあと仕事がはかどらなかった。

という経験。誰しもあるのではないでしょうか?

1度の電話があなたの時間を奪ってしまいます。たとえば、途切れた「集中力」を取り戻すのには、最低でも「15分以上」かかると言われています。

つまり、1日1回の電話がかかってきたとしたら、週に換算すると「75分」の損失です。月にすると「5時間」、年間「60時間」です。2.5日も時間をムダにすることになります。しかも、「最低でも」それだけの時間が奪われるということです。

それだけの時間の損失があるのですから「残業」をしたり、「有給」が使えなかったり、同僚や上司に迷惑をかけるのも当たり前ですね。

私の実体験

具体的な例をあげましょう。私が仕事のご依頼をいただいたときの話です。1度はお受けすることにしたのですが、先方が何回も、電話をしてくるのです。「私は電話が取れないことが多いのでメールにしてください」と言っているのにも関わらずです。

そこで、気になって質問したんです。「なぜ、電話をかけてくるんですか?」と。そうすると「電話のほうが伝わると思いまして」そのように、おっしゃったので以下のように伝えました。

  • メールを送らないことで不快な思いをしている
  • そもそも文章で伝わらないのは、自分の都合である
  • 電話のみだと「言った言わない」のトラブルになる可能性がある

それでも、なぜか「電話でのやり取り」を押し通そうとするのです。「想像力が足りない」というよりは、まったく理解する気がないように感じました。ご依頼の内容も、1度受けたのをいいことに想像力に欠ける要望ばかりが目立ちました。なので、仕事のご依頼をお断りすることにしました。

まとめ

  • 電話のために、アポを取っておいたのだろうか?
  • 話す内容もまとめず、ダラダラと話していないだろうか?
  • 緊急というが、その「緊急」は自分都合ではないだろうか?
  • そもそも今スグに電話をかけないとできない仕事とはなんだろうか?

「バカとつき合うな」で、堀江さんは以下のように述べています。

ピンと来ない人には、サラリーマンが多い。勤務時間とは、企業に奪われた時間。サラリーマン同士が電話をかけるのは、奪われた時間同士の掛け合わせにすぎない。お互い、とっくに奪われた時間なんだから、別にいいじゃん…。という諦めがあるんでしょう。

『バカとつき合うな』P.119参照

フリーランスとして仕事をしている私には、スゴく共感できました。私は、他人の時間まで思いやれる想像力を持てるように、これからも意識して活動していきます。