【伝える力】池上彰〜コミュニケーションにおける心構えを学ぶ〜〔書評〕

書評

はじめに

キャッチーだな」というのが、こちらの本を読んだ第一印象でした。

というのも、その前に読んでいた池上彰さんの 「わかりやすく〈伝える〉技術」 では、しっかりとした「ノウハウ」が中心に書かれており、密度が濃くて「どれも試したいな」と思わされたからです。

それに対して、こちらの【伝える力】 ではバラエティに富んだ「具体的事例」を中心に、解説されていました。

「なぜなんだろう?」

と思いながら読んでいると、最後に答えがありました。そもそも「PHPの月刊誌」で「短期連載」されていたものを「書籍化」したのが、この本だということですね。読者により、伝え方を変えていることが分かり、勉強になりました。

活用したいスリーポイント

伝えるために大切な考え方で、特によかったものを3点あげます。

  1. プライドは捨てる
  2. 聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥
  3. おかげさまの精神を持つ 

1.何かを伝えようとするとき、より分かりやすくを求めたとき、自分が成長したいとき、「プライド」は「邪魔者」でしかありませんね。
素直に受け入れることが大切です。

2.誰もは一度は耳にしたことがある言葉ですよね。でも、実践できているか?と聞かれると苦しいのではないでしょうか? 
なにごとも続けて実践することが大切です。

3.なんでも自分の手柄にしてしまえば、気持ちいいかも知れません。ですが、おかげさまの精神を持てば「幸せ」をつかめるはずです。人から好かれ、尊敬される。そんな人になりたいですね。

その他

コミュニケーションにおいて、聞くことの重要性も語られている本書。

「自分のことばかり話さない」

ということを、同窓会での出来事を引き合いにだして語られています。自分の話ばかりせず「人の話に耳を傾けることができる」というのはビジネスパーソンにとって大切なこと。それができない人に良いは仕事はできない。とまで述べられています。

わたしのメンターである精神科医の樺沢紫苑先生も「もう一度、会いたいと思わせる方法」として、「7:3」を意識している。とおっしゃっていました。聞くのが7、話すのが3ですね。それぐらい「傾聴」の姿勢が大切ということですね。

「◯◯的」「◯◯性」を使うときはよく考えて使う

「〜的」「〜性」をよく使うことの危険「性」にも触れられており
気をつけなければいけないなと思いました。

例えば、「利便性」という言葉。
これ自体がとても便利で使いやすいのですが(笑)

「こちらの新製品は、従来のものに比べ〈利便性〉に優れ・・・」

などと言われても、具体的に、どこがどう優れているのが分かりませんよね?こういう言葉を使うときは、言葉の意味をあやふやにすることで、考えることをやめてしまっています。これでは、全く伝える意識が足りてませんよね。

こういった細かなことまで、意識が届いて初めて「想い」は伝わるのだろうな。と感じました。

最後に

本書を読んでみて、個人的にはすこし物足りなく感じました。それは対象が幅広く、コミュニケーションについて考えたことがない人にも分かるように書かれているからです。

ですので、本書よりも 「わかりやすく〈伝える〉技術」 の方が読み応えがあり、濃いノウハウがたくさん詰まっていますので、文章の勉強をしたい方にはそちらがオススメです!

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