「マジシャン流」気の利かせ方「タネも仕掛けもありません」理論

マジック

はじめに

マジシャンの名セリフ

「タネも仕掛けもありません」

このセリフから得られる教訓「余計なことをわざわざ言わない」ということが、いかに「気の利いた会話に役立つか?」を解説していきます!

マジシャンが言わなくなった「あの言葉」

一般のお客さまが、思い浮かべるマジシャンのセリフに

「タネも仕掛けもありません」

というものがありますよね。この記事を読んでいるあなたも聞き覚えのあるセリフだと思います。しかし、このセリフいまでは殆ど使われることがありません。

一体、なぜなんでしょう?

注目を集めてしまった理由

実は「タネも仕掛けもありません」というセリフを言うことには
2つの解釈が潜んでいます。

1つは、もちろんそのままの意味。
タネも仕掛けもありませんよ。という解釈です。

もう1つは、その裏に隠れる
「本当は、タネも仕掛けもあるんじゃないの?」
という解釈を与えてしまうこと。

ここでシンキングタイムです。

「タネも仕掛けもありません」と言った場合と、言わなかった場合、両方のメリットデメリットを考えてみてください。



言った場合

《メリット》

  • ほんとうにタネも仕掛けもないんだ。とお客様が思い込む

《デメリット》

  • タネや仕掛けに対する意識が高まってしまう

言わなかった場合

《メリット》

  • タネや仕掛けに対する意識が低いままで済む

《デメリット》

  • タネや仕掛けがあることは前提となる

言った場合のメリットに着目してもらうと分かるのですが、そんなケースめったにありませんし、マジシャンにとってはデメリットになるケースがあります。それは・・・

「ホンモノ」の超能力者だと思われてしまい、無茶な要望をされてしまうことです。

わたしの場合「タネも仕掛けもありません」と言ったことはありませんが、本物の超能力者だと思われて「年末の日経平均株価を当ててくれ」と懇願されて無茶振りに答えた結果、本当に当ててしまい、さらに相手の思い込みを強めてしまったことがあります。

1度やってしまうと、それ以降「取り繕う」のが大変になりますので、絶対にオススメできません。

すこし脱線しましたが、メリットはメリットにあらず。

デメリットしかないことがお分かりいただけると思います。
後者の「言わなかった場合」について考えてみましょう。

メリットは、お客さまのタネや仕掛けに対する意識は低いままで「これから何が起きるのだろう?」という期待感が勝っているケースがほとんどです。よほど、物好きで「絶対にタネを見破ってやるからな!」というスタンスでマジックを見に来ていたとしても、タネに対しての意識を刺激することもないので、すごく効果的な方法です。

デメリットに関して言えば、先述したように「タネや仕掛けがあること」を前提とした方が、変なトラブルになることもなく演者側にも観客側にも負担が少ないのがわかると思います。

つまり、デメリットはデメリットにあらず。

結果、「タネや仕掛けはありません」は、わざわざ言う必要のないセリフだと言うことがわかります。

日常に潜む「言わないでいいこと」

朝一番あなたは気分も晴れ晴れとして、爽快な状態で会社に着きました。そこで、同僚と朝の挨拶をすませると、同僚がこんな話をするのです。

「今朝のニュース見た?ほら、交通事故で園児たちが亡くなったニュース」

わざわざ、朝のニュースで見た「事故」「自殺」「虐殺」「不倫」「薬物乱用」など、暗いニュースの話をしてくるのです。あなたの爽快な気分は、一瞬で奪われてしまい、気持ちのいい朝が台無しになってしまいました。

はたして、わざわざ暗いニュースの話をする必要があったのでしょうか?

もうお分かりですよね?先ほどの「タネも仕掛けもありません」理論に当てはめて考えてみると、全くその会話をする意味が見当たらないのです。

ここでシンキングタイムです。Part2

では、気の利いた会話をするなら、どんなことを話すと良いのでしょうか?



わたしなら、無難に「昨日あったいいこと」について話します。
または、晴れていれば「天気が良くて気持ちいい」ということを話します。

なぜなら、どう転んでも「ポジティブな会話」にできるからです。

例えば、昨日あったいいことを話したとき同僚が「いいな、お前は。俺なんか・・・」とネガティブな話をしても、ポジティブではじまっているので、その会話の着地点を「無理やり」ポジティブに持っていっても、違和感がありません。良くない場合でも「お前は、ポジティブだなあ」と言われて終わる程度です。その場合、相手がわたしに感化されてポジティブに注目し、感化されて笑顔になることだってあります。しかし、悲痛な交通事故や殺傷事件の会話を、無理やりポジティブに持って行こうとして「自分に降り掛からなくてよかった」なんて言おうものなら、不謹慎だと言われてしまいますよね。

つまり、日常でも「タネも仕掛けもありません」理論が役に立つのです。

自分や相手の思考をわざわざネガティブな方向に向けて、ネガティブに対する意識を高める必要はないのです。

マジシャンなら誰しも通る道

わたしのマジックを見て、感想をSNSに投稿してくれる人がいました。

しかし、その感想には

「テレビでやっていたのと同じだと思います」

とわざわざ書いてありました。内容的には「よかった」「すごかった」「不思議だった」と褒めているのですが、その一言によってすべてが台無しになってしまっています。

なぜなら、その裏には
「どこにでもあるような、だれでもできるマジックだった」
という解釈が隠れているからです。

ポジティブなことに目を向けて「不思議だった」とだけ書けばいいのに、わざわざネガティブな要素を入れてしまうのです。そこにはデメリットはあれど、メリットは1つもありません。

そして、それに対してわたしが

「ほんとうに”わざわざ”どうもありがとうございます。ミーハーな方のためにテレビで観た既視感から盛り上がれるネタをわざわざチョイスしているのです。テレビで同じようにやっていた?そんなことはありませんよ。確かに現象は同じでしょうね。しかし、このネタはわたしが洗練させて自分に合わせて作り込んだものです」

なんて言ったらイヤじゃないですか。わたしは絶対にそんなことは言いません。(いま書いてしまっていますがw)

上記したように「わざわざ言わなくていいこと」を言ってしまう人の特徴として、お金を払ってショーを観にきたわけでもないのに、マジシャンに対して敬意もなく当たり前のように

「なにか見せて!」

とマジックをすることをせがんでくるのです。断ってもしつこく何度もお願いしてきます。ハッキリ言うとわたしは、そういった人とは2度とお付き合いしないと決めているので、一生関わることはないでしょう。(これがわざわざ言うというやつです)

意識をどこに向けるか?

今のは、あえてネガティブなことにフォーカスして書いてみました。どうですか?すこし嫌な気分になりましたよね。もしかすると、自分の嫌な経験を思い出された方もいたかもしれませんね。本当にごめんなさい。

しかし、これほど簡単に人の意識は操れてしまうと言うことがわかっていただけたと思います。

ですから、日常に潜む「わざわざ言わなくていいこと」を知り、話題にしないだけで「気が利く人」「明るい人」「楽しい人」になれるのです。しかも、話題にしないということは注目させないということなので・・・

「相手はその方法について気づくこともありません」

どうです?マジシャンっぽくて使いたくなりませんか?笑
わたしは、自分だけが知っている秘密のように感じてワクワクします。

まとめ

  • 「タネも仕掛けもありません」理論=わざわざ言わない
  • わざわざ言うことに、デメリットはあってもメリットはない
  • わざわざ言わなくていいことを知る
  • 相手が意識しないうちに「気の利いた人」になれる

最後に、わざわざ言う人の特徴やその場面を、キングコングの西野さんが「マウンティングおじさんorおばさん」と命名して、わかりやすくまとめていたので是非参考にしてみてください。

『ワザワザ余計なことを言う人』を撲滅するアイデア 
by キンコン西野

もっとみんな楽しいに触れる時間が長くなれば嬉しいと思っております。ぜひ、実践してみてくださいねっ!

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