『デジタル・ミニマリスト スマホに依存しない生き方』 (カル・ニューポート著、池田真紀子訳/ハヤカワ文庫NF) 書評

書評

『デジタル・ミニマリスト』を読んで、重要な気づきを得た!

最近、スマホ断ちの記事を書いています。そこで「引用できるところを探そう」と思い、『デジタル・ミニマリスト』を軽く読み流していました。そこで、ハッとする気付きがありました。それは「スマホばかりに注意を向けていた」ということです。

「スマホ断ちをするために、スマホの使い方を変える」というのは「既にある心の疲れに対して、心理的なアプローチで対処する」ことに似ているなと思いました。なぜなら、疲れた心に対して、考え方を変えることでアプローチをしようとすると、今までの考え方を変えるという大きな負荷がかかってしまい、かえって心の疲れが増すことになります。それと同様に、スマホ断ちをするために、スマホの設定を色々と変えようとすると、かえってスマホに触れる時間が伸びてしまうということです。そうすると、即効性のある高い効果は期待できませんよね。

しかし、スマホの使い方やスマホを通したネットの世界に目を向けるのではなく、スマホ以外のイベントや外側の世界に目を向けることがスマホ断ちのために効果的であると気づいたのです。

もちろん、それは私自身も自然とやっていることでした。例えば、孤独な時間を設けて、自分の思考と向き合いノートをつける。読書時間を設けて、自身の見聞を広げる。イベントごとに参加して、趣味などを楽しむ。こうしたリアルな体験に目を向けて、行動していくことでスマホ断ちができると理解することができました。

そのうえで、スマホに目を向けたノウハウを実践すると、より高い効果を発揮するということですね。

『デジタル・ミニマリスト』は、よく売れているようですね。スマホ依存に悩む人が多く、世間的な関心が高まっていると分かります。今までスマホとの付き合い方を考えたことがなかった人も、考える機会が来ているのかもしれません。