『もしも社畜ゾンビが『アウトプット大全』を読んだら』樺沢紫苑、斎藤邦雄(サンクチュアリ出版)書評

書評

よくある名著の「マンガ化」シリーズだろうと、なめてかかってはいけません。本書は、そのマンガ部分が素晴らしいです!

主人公がいわゆる「社畜」で(笑)疲弊しきってゾンビのような顔つきになっているという設定です。その主人公が「アウトプット」を通して、ゾンビからの脱却を図るのかと、思いきや…

主人公がゾンビであることは「布石」にすぎませんでした。

本当の「アウトプットのスゴさ」は、その「影響力」にあると思い知らされます。あの『7つの習慣』でも語られていますが、インサイドアウトによって得られる「影響力の輪」が広がる瞬間が、マンガによってビジュアルでありありと理解できるのが本書のスゴイところです。

一般的な企業では「あるある」の主体性の欠如。「やらされ仕事」しかしない主人公の新規事業チームがみるみる変化していき、最後には大きな壁を乗り越えていきます。そのストーリーは圧巻です。最後には、すこしホロッともします。

マンガ自体は「15分ほど」で読める、ごく短いストーリーですが、二重三重の工夫が施されています。短編マンガで、これほど素晴らしいマンガは、ほとんど見かけることがないですね。

小学生の頃から1000冊以上のマンガを読破してきた「無類のマンガ好き」である私が言うのだから、間違いないでしょう(笑)

本書を読んで、改めてアウトプットと向き合うキッカケになりました。わたし自身もっと主体性を持ったアウトプットをして、人生を楽しく過ごしていこうと思いました。

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