「発想力を下げる思い込み」を回避する方法

日記

「もっと発想力があればな…」と
考えたことがある人は多いのではないでしょうか。

多くの縛りがある世の中で常識に囚われてしまい
思うようにアイデアが出せず悩む人は多いはずです。

そこで今日は発想力を上げる簡単な方法について解説したいと思います。
結論から先に申しますと「最初のアイデアを疑うこと」が大切です。

さて、詳しく解説していきましょう。

私はマジシャンとして
多くの観客を騙してきました。

そこで最も活用する「人間の習性」があります。

それは…

【直近の事象を現象と結びつけて
それが原因だと思いこむ】

という習性です。

例えば、マジシャンが右手に持っていたコインを
左手に移し替えて、おまじないをかけます。
そうすると見事にコインが消えたように見えます。

ここで観客は「左手にコインがあるのではないか?」と考えます。

分解して考えますと…

事象1:マジシャンの右手にコインがある
事象2:右手から左手にコインが渡された
事象3;おまじないがかけられた
事象4:コインが消えた

ということになり、コインが消えた原因はその直前の事象だと思い込みます。
本来であれば「事象3:おまじないがかけられた」に説得力があれば
それを直接的な原因だと思い込んでくれるのですが

多くの観客は「おまじないでコインが消えるはずがない」
という常識を持っていますから
その前の「事象2:右手から左手にコインが渡された」に
直接的な原因を求めて、それがタネだと思い込みます。

つまり

「右手にあったコインを左手に渡したら消えたように見えたんだから
実際は左手に渡さずに、まだ右手に持っているんじゃないの?」

ということですね。いやはや元も子もない話ですね(笑)

マジックに偏った例だったので、別の例を出してみましょう。
先日たまたま見た心霊番組のワンシーンです。

母親と娘が亡き父の話をしていたときです。
窓のほうに目をやるとカーテンに人影が移ります。
しかし、カーテンを開けてみると誰もいないのです。

ここで、その親子は「亡き父が来ていたんだ」と主張しました。
まさしく直前の事象に現象と結びつけています。
しかも、それが原因だと疑いませんでした。

人は自分が見たいものを見るようにできていると
つくづく感じますね。

それを望んでいれば望んでいるほど
現実がどうであれ、自分の考えに固執するものです。

先ほどの親子の例の真相は分かりませんが
マジックではこういった心理を利用して
不思議な現象を起こします。

噛み砕いて言えば

・人間は自分の考えや見たものを否定できない
・人間は最初のアイデアに固執する

もっと、簡単に言えば

「脳は考えることを放棄してサボりがち(笑)」

ということです。

なので、最初のアイデアが浮かんだら
「本当にそうなのか?」と
それを疑ってみることも大切なのです。

そうするだけで視野狭窄の状態を避けることができて
より広い視点で物事を考えることができます。

ぜひ、あなたもマジシャンになりきって
人間心理を理解し上手く活用する術を身につけてください!